滑川都ベースボールクラブ

みんな全日本選手権大会の優勝おめでとう☆

優勝という華やかな言葉の裏で、かなり険しく・濃く・熱い2日間でした。

都第一公園野球場での『松戸・栃木連合』サンとの初戦、初回を晶琉の好投で順調に守り、その裏2アウトから晶琉と主将・智也の連打にて1点を先制。
最高のスタート…
しかし、その後相手エースに抑え込まれる。こちらも先発・晶琉の奮投により、終盤まで1ー0の投手戦。
盗塁アウトが3つ等、いつもよりチグハグな展開で迎えた6回にエラーと不運なヒット等により逆転を許す。7回も中継ミスでダメ押し的な追加点を取られ、最終回追いすがるも2ー4でゲームセット。
晶琉は7回を完投・自責点0の好投。試合後、泣きすがる選手達に、
『WBCで日本が優勝した時、このトーナメント方式に助けられた優勝だったんだ。あの時、韓国に負けても最後まで諦めなかった。
もう負けられないけど、負けるつもりで来たのではナイ、優勝しに来たんだ。大会ルールにより君達にはまだ優勝の権利があるのだから、勝って明日リベンジしよう』
と激励し、敗者同士が戦う復活戦に臨む。

月輪球場で『葛飾』サンに0ー2で惜敗した『新潟』サンとの敗者復活戦。
こちらも先制するも、どうも波に乗れない…試合のテンポも悪い中、2回・3回に2点ずつを許し1ー4に。選手達に『慌てるなョ、まだまだここから』と言いながら、ベンチスタッフが一番慌て始め、決勝戦までエース博の温存を決めていたがゲームプランを修正せざるを得ない…
しかしエースが1球で打者1人を抑えるとゲームの流れが変わった。
その裏ツナギの野球と相手のミスを誘い5点を奪い逆転。この辺りからようやくチームが加速し、終わってみれば17ー7のコールド。
首の皮一枚で何とか明日への戦いの権利を得た。
月輪会場で勝者同士の戦いは、
3×ー2のサヨナラで『松戸・栃木連合』が勝利。神宮行き王手を決め、
明日の第一試合の対決が『葛飾』に決まった。

ゲームとダウンを終え、勝って少し調子に乗っているように見えた選手達に、少し声を荒げて言った…
『グランドでは選手のユニフォームを洗ってくれていたり、片付けや宿舎での飲み物の準備等を一生懸命やってくれているお母さん達が居る。なのに君達はヘラヘラ・ダラダラと…まだ負けられない戦いが続く立場なんだ。初戦の涙を忘れたのか』と伝え、重い空気での宿舎入り。
宿舎での食事を済ませ、入浴。
私は合宿中の入浴で選手の体を洗う…選手と対話をし、技術的な事ではなく、必ず気持ちの面の話を選手の体を洗いながら聞く。
あの時の打席、どんな気持ちのだったのか・実際の球を見てどのような心境の変化があったのが、またあの走塁をした時の準備・判断・気持ちは?また守備の時の気持ちも同じく、等。
その際の選手の表情・言葉を聞いて明日への希望を信じるしかなかった。
そして部屋に戻った選手達に、『明日の決戦に備えて早く寝て最高の戦いをしよう』と伝え指導者の集うミーティングルームに戻る。

実は4チームの指導者・関係者が集まるお疲れサン会の宴席を、『本日の内容では乾杯をしている立場にナイ』との心情的な理由を理解して頂き、お断りしていた。
指導者部屋も重苦しい空気の中、15分~20分後選手部屋を見回りに行ったら、皆寝ようとする努力をしていた…前回の合宿までは枕投げをしたり、話が弾んで寝る雰囲気すら無かった選手達が『明日の決戦に勝つために寝るぞ』との声が飛び交う。
勿論疲れもあったと思うし、寝付きの良い子や悪い子、部屋の温度等、普段と違う環境で眠る不安は絶対にあるはずだが、明日の決戦に対する選手達の意識・合宿を重ねる事による選手の成長が感じ取れ、入浴時は信じるしか無かったものが明日の躍進を確信出来るものに変わった。
指導者ミーティングでは、細かな戦略的な確認と、とにかく選手達を信じようという結びでまとまり眠りに着く。
翌朝、早くグランドに行きたい気持ちで支度を急ぐ子供と、宿舎の部屋でミーティングをし、決戦の戦略を伝える。
寝起きの顔に加え、ミーティング時の目が本日の優勝を約束してくれる選手からのメッセージだった。

迎えた第一決戦Vs『葛飾戦』…
前日入浴の際に先発を決めた主将の智也に先発マウンドを託す。『俺がノーヒットノーランをやってチームに勢いをつけます。』といった気持ちを買った。
前日完投した晶琉も『チームがピンチになったらいつでも行けますよ。』と熱い言葉。
エース博からも『監督、俺を残さないで下さい。いつでも行きますから。』との涙が出るほど嬉しくありがたいメッセージだった。
ただ今日のあの子達を見ていて、指導者陣共々、栄光への道がハッキリ見えいた。

先発智也が初回、相手エースへの死球等でピンチを招くも粘り強い守りで無失点で切り抜ける。
自信をもって送り込んだ1番晶琉が
、先導打者としてチームを勇気付けるファウルを繰り返す。結果も素晴らしい2塁打だったが、晶琉が1番打者として、少し我を捨てチームの為に近いポイントでファウルを繰り返す時、このチームは負けた事がナイ。誰を送ってもこのゲームが有利に進められる事を、この時点で確信した。
先制した後、すぐに取られという展開を主将・智也がツーランホームランで突き放す。
そして少し疲れの見えた智也と晶琉を休ませる為に送り込んだ4年生と3年生が暴れまわる。
智也の後を継いだ3年の龍聖が2回を完全に抑え込み、代打を送った4年の旗志朗がタイムリー・同じく4年亮太の活躍もあり、中盤の大量追加点で11ー1の6回サヨナラコールド。
いよいよ初戦で涙した『松戸・栃木連合』との再挑戦権を手にした。

迎えた本日のファイナル。
今大会、負けを知らない『松戸・栃木連合』との再度挑戦出来る喜びに、昼もままならない状況下でも、良い表情をしている選手が居た。
攻守のじゃんけんを負け、久々に先攻での野球…前戦に続き1番に指名した晶琉が、相手の左腕エースから必死の粘りを見せ食らい付く。このゲームもウチのペースを確信。
0ー0の投手戦だが、選手もベンチも野球を心底楽しんでいた。
3回に2番拓馬のスクイズで先制した後ゲームが動き、相手6年生の意地のタイムリーも飛び出すが、また突き放す。4回終了時点で2ー1。

勿論負ける気はしなかった。形や内容より、最後相手より1点上回っていれば良い…ただただその想いで必死だった。
初戦、負けた時も初回に良い形で取った1点に酔い、追加点が奪えないまま1ー0で終盤を迎えたが、その前日とは明らかに違う選手とベンチがあった。
2ー1のまま迎えた最終回7回表に虎の子の2点を入れる。
この最初の1点の場面、1アウト3塁となり、打席には期待売り出し中の爽吾…技術的には良いモノを持っているものの、オッチョコチョイで明るい性格が時に野球に災いする…
この場面が訪れた時、1塁ランナーコーチの大川コーチと目を合わせ苦笑いを交わした。
しかし、やるしかナイ。まず“待て”のサインを出した初球、爽吾のスクイズの構えに動揺した相手名捕手のパスボールを誘っての1点だった。

2点の追加をして4ー1で最終回裏の守り、始まる前にマウンドに行こうも涙が止まらず断念。
上位1番から始まる攻撃を上手く打ち取り2アウトを取るが、ここまで投手陣を引っ張って来た3番名捕手に右中間2塁打を打たれる。後悔をしたくナイので、涙を拭いマウンドへ行った。何を言ったかあまり覚えていないが、マウンドに集まった選手が監督である私の顔を見て驚いていた事だけが記憶にある。
そして相手4番の好打者を三振に斬ってのゲームセット。歓喜の初優勝☆そして神宮球場でのアンダーアーマーカップ出場を決める劇的な瞬間だった。

この大会を通じ、特に2日目は外野守備で勝った。レフトに置いた3年生昇馬が難しいフライやライナーをことごとく取る。今大会の守備のMVPと言っても過言ではない。
センター拓馬やライト爽吾も内外野の連結も含めよくやった。
そして決勝戦完投勝利の博貴、試合時間が1時間30分を切るスピーディーな展開だが、守りが凄く長く感じる程ピンチの連続をことごとく耐えてくれた。
また一人一人が役割を理解し、本当に良くやってくれた☆
1.下間 博貴
2.廣瀬 智也
3.木村 優
4.中澤 亮太
5.新井 晶琉
6.木村 太一
7.松本 爽吾
8.大川 拓馬
9.大川 昇馬
10.森下 旗志朗
11.小林 歩樹
12.諏訪 遥大
13.菅野 滉馬
14.稲葉 龍聖
15.近藤 琢磨
16.岩川 良生
17.諏訪 由衣斗
18.高橋 陽太
この全てのメンバーに最高殊勲選手賞を送りたい☆

創部8ヶ月、このメンバーが揃ってからは5ヶ月の快挙だか、みんなと歩んで取り組んで来た事が濃過ぎて、何年も何十年も費やしたような気がし、自然とこみ上げてくる涙を抑える事が出来なかった。
勝って泣ける。そういうチームの監督をさせてもらった事を本当に幸せに感じると共に、このチームに携わって頂いた全ての方々に改めまして熱く深く感謝申し上げます。
これからもアンダーアーマーカップ出場に向けた準備で、色々と大変なお願いもあるかと思いますが、今後とも宜しくお願い致します。
本当にありがとうございました。